TNTD:量より質
まずは初・中級の頃に陥りがちなThings NOT to do(TNTD)からいきます。とはいえ5級・4級のうちはべつに何をやってもかまわない模索の時ですので、3級前半ぐらいのころにありがちな事柄から取り上げていきましょう。今日のTNTDは「量より質」です。すなわり「量より質」ではなく「質より量」ですよ、ということです。
- 「この教材をこういう風に使ってこうして、ああして、そしてこうして、という勉強法にしたいと思うのですがどうでしょうか?」とか「この素材をこう聞いて、こう復習してリスニングに集中しようと思いますが、どうなのでしょう?」、そういう質問をよく受けます。
- なかには失笑を買うようなものもありますが、ほとんどはやって損になる方法でもありません。よって私は「方法自体は良いと思いますよ。」と書いた後についつい「ただ大事なのはそれらを通じて幅広い、そして多量のinputとoutputを積んでいくことです」と書き足します。
- 英語のみならず他言語の学習は敢えていえば「量より質」というよりも「質より量」の部分が多いと思います。どういう方法でいかに効率よく勉強するか(いわば質)よりも、いかに多くの素材に接していくかという(いわば量)のほうが大事です。
- もちろん量も質も両方押さえることができればいうことはありません。問題なのは3級頃の中級者の多くはその「質」にこだわりそのことに時間を使い、挙げ句の果てにはそれで満足してしまって肝心の「量」がminimumということをよく見かけます。これではまず上達しません。事実3級辺りで頓挫してしまう人はほとんど勉強量不足が主原因と言っていいでしょう。
- 言い換えれば、楽をして学べる方法があるはずだと心のどこかで思っているのが見え隠れします。身近な上級者の人に聞いてみてください。「実は良いのがありまっせ」なんて秘策を教えてくれる人はいないはずです。
- そういう人に限り、こちらがそういう方向の話を始めると「耳を貸さない」状態になります。これはたとえメールのやりとりでも手に取るように分かります。はっきり言ってこれでは望み薄です。
- これが次のテーマ−聞く耳を持たない、です。